宇宙がちょっとだけ身近なものになった近未来を舞台とした作品。
登場人物は皆、他の宇宙開発ものに登場するような、能力や頭脳に恵まれた宇宙飛行士やBSでも、天才的な科学者でもない。普通の商社マンや会社員、あるいは「そこ」で暮らす普通の人間。
しかしまだ宇宙は「普通に」生活できる場所ではなく、様々な問題や危険・不便と隣り合わせ。現在分かっている宇宙の状況や現在の科学技術に「ちょっとだけ上乗せ」したテクノロジーで折り合いを付けながらの生活をリアルに描く、この絶妙なスタンスが面白い。
これはあさりよしとおの科学知識と咀嚼力がなければ描けない漫画。
かといって、同様の知識があれば描けるというものではなく、やはりこの味わいと絶妙なブラックさはこの人でなければ出せない。
是非是非、多少スローペースでもいいので丁寧に仕上げて欲しい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2010年10月17日
- 読了日 : 2010年10月17日
- 本棚登録日 : 2010年10月17日
みんなの感想をみる