哲学の使い方 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店 (2014年9月20日発売)
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本棚登録 : 616
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後半はよくわからなかった為、第一章のみまとめ

哲学とは「〇〇である。」ではなく、「哲学とは何か。」という問いから始まる。例えるならばスタートラインに立った時、ここは本当にスタートラインだろうかと問うことこそ哲学なのだろう。カントの「哲学を学ぶことはできない、人はただ哲学することを学びうるのみだ。」という言葉はまさに的を得ている。
人が哲学に焦がれるのは直面している困難をうまく解決できないときだ。そしてそういった困難は正解でないことがある。それに対し我々が紡ぐべき思考というのは、わからないけど大事だということをわからないまま正確に対処することだ。ここで重要なのはわからない問題に対して安直な理論で片付けないことだ。たとえわからない問題が出ても問題が立体的に見えるまで耐え忍ぶことが重要。
わからない問題を正確に対処するためにはあらゆる方向から問題を見る必要がある。つまり多くの視点が必要だ。人は都合の良い視点で世界を捉えているため、
その視点のままでは正確に対処できない。
自分の知らない真逆からの視点や思いもつかない視点から見なければならない。そういった自らの視点を自らの関心の「外」の視点とをつなぐことで理解している枠組みを解体し組み変えることができる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 哲学
感想投稿日 : 2022年4月18日
読了日 : 2022年4月5日
本棚登録日 : 2022年4月5日

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