ひたすらにクラスからずれないように生きる主人公が、いじめられっ子の矢野さんとの夜の交流を通して、本当の自分とはなにかについて答えを出していく。閉鎖的なクラスのなかで、正当化される悪意や、自然を装って誰もが神経を尖らせてるような雰囲気が、恐ろしくリアルだった。 住野さんは考えるのも無意識にやめているような醜い感情について、明確に、それでいて繊細に描く。ラストは賛否両論あるようだけれど、いじめは簡単に解決できるような問題ではないし、あっちーのように「気付ける人」がひとりでもいたことが救いだと思う。
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- 感想投稿日 : 2022年9月30日
- 読了日 : 2022年7月17日
- 本棚登録日 : 2022年7月17日
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