原作の宮木作品が好きで好きで、だからこのコミカライズは当初「ええ…」と思っていたのだった。しかも女性週刊誌連載なんだ…と。ちょっと偏見ありましたが、それが申し訳なくなるほど読んでみたら面白くて!!!斉木さんの、官能的でありながら可愛らしい吉原の女たちの描写が素晴らしくて、ちょっとアールヌーボーを思わせるような美しい画面構成にもうっとりした。活字では、どんな形なんだろうと興味深かった「切り咲きの朝顔」の簪をマンガで見ることができてよかったし、他、遊女の着物、吉原の風景など細かいところが丹念に描かれていて、何度読み返しても美しい。
…そして、哀しい。
これがコミカライズの力なのかとすごく思ったのだが、活字で読むのとはまた違った切なさがどっと押し寄せ、クライマックスでは涙が止まらなかった。(各巻で必ず1回は、涙腺が決壊した。)
本当に、マンガにしてくれてありがとうと心から思います。
吉原の女の生き様、心意気、とくとご覧あれ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2012年2月13日
- 読了日 : 2012年2月12日
- 本棚登録日 : 2012年2月6日
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