ボーイッシュな女子:ネリ(双子の姉)、女装男子:キリ(双子の弟)、双子弟の女装姿に恋心を抱く男子:周防の、ちょっと複雑な三角関係。
男女の双子ものということで、少し「とりかえばや」を彷彿とさせたが、しっかり今にアップデートした展開には唸らされた。自分も若い頃から感じてきた、わかりやすい「女の子らしさ」に対する違和感には、もう共感の嵐!
いわゆる「男の娘」には以前から興味があり、私の好きな某ミュージシャンが女装したときにマジで男性に口説かれたという話を思い出し。ゲイじゃないけど「男の娘」を女性として好きになっちゃうことってあるのかな…という疑問を、この作品がしっかり取り上げてくれた。そんでもって、ボーイッシュ女子が一目惚れした男性がまさか、自分の弟(女装姿)に片恋してるなんていうめんどくさいことになるなんて…なぁ!
三者三様の自意識のもつれこじれっぷりが、ややこしいけどすごく面白い。よくぞ描いてくれた、と思う。時々シリアスな場面もあるけど、自然と笑っちゃうところもあり、バランス取るのが上手。「たのんでもないのにホルモンが大暴れ」っていうセリフが特に好きかな。
自分らしさと女の子らしさの狭間で悩んでた、十代後半~二十代前半の自分がリアルに思い出され、苦しかったよなぁ…あの頃。ジェンダーにがんじがらめにされている若い子達が、少しでも心が楽になれますようにと願うよ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2018年11月4日
- 読了日 : 2018年11月4日
- 本棚登録日 : 2018年11月1日
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