二つの祖国(四) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2009年9月14日発売)
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東京裁判の判決が下ろうとしていた。
東京裁判にモニターとして携わる賢治は、連合国側が敗戦国・日本を裁く一方的なやり方に疑問を覚える。

椰子には原爆による暗い影が…
原爆の恐ろしさを感じる。

勝者が敗者を裁く。
勝者が正しいのか…
広島、長崎への原爆投下は正しいことなのか…

戦争は二度と起こしてはならない。
核を使うなんてことはあってはならない。

『私は米国の敵だったのだろうか』

アメリカに忠誠をつくした日系二世にもかかわらず、戦争が終わってもまだ差別され、少しでも日本への心情があると反米と言われる…

狭間で苦しむ賢治…

賢治には二つの祖国を持つ身として、戦って欲しかった。
日系アメリカ人の不遇と公正を世に問い続けて欲しかった。




読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年5月14日
読了日 : 2023年5月14日
本棚登録日 : 2023年5月14日

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