叛逆航路の主人公、艦隊AIの属躰の最後の生き残りであるブレク。一作目で宿敵の皇帝と対峙した彼だが、分裂した皇帝によって艦隊司令官に任命され、かつて大切に思っていた人物の妹がいる星域アソエクに赴く。そこでの複雑な権力闘争に巻き込まれながら、虐げられている人々を救うべく活躍するのが二作目の亡霊星域。三作目の今作で、アソエクを守るべく分裂した皇帝との最後の戦いに臨むのだが、正直話の流れはどうでもよい。ブレクの生きるラドチの歴史や文化が綿密に描かれているのが純粋に楽しいし、艦船AIやアソエクの星を周回するステーションを管理するAIが、ブレクにそそのかされて徐々に自らの意志や感情を露わにしていく状況にワクワクする。この世界を舞台にした作品をもっと読んでみたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2020年5月24日
- 読了日 : 2020年5月20日
- 本棚登録日 : 2020年5月7日
みんなの感想をみる