深爪さんというアルファツイッタラーによる、子育てにまつわるエッセイ。
「親になればわかる」こともあったけれど、大体のことはまだ「親になってもわからない」。
私もその通りなので、深爪さんのウィットに富んだ文章で綴られる包み隠さない育児のありさまは、読んでいて救われる部分が多かった。
離乳食を食べない息子との攻防が繰り広げられる「まほうのおほしさま」、エロ本の執筆中に物語をねだる娘のための創作「たったひとりのために書いた世界にひとつだけのおはなし」の章では、涙がこぼれた。
育児ってしんどくてつらいことばっかりだけど、私はこういった瞬間にすべてが報われるような気がしている。その瞬間が、たちまちのうちにすべてを肯定してくれる。
まだまだ手探りの日々で、〝クイズ☆正解は二十年後〟だけど、そういった瞬間を大切に集めながら、なんとか今日もやっていこう。娘たちと笑い合って一日が終えられたら、今はとりあえずそれで大丈夫。
とりあえず夜ごはんなんにしようかな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2022年12月7日
- 読了日 : 2022年12月6日
- 本棚登録日 : 2022年12月6日
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