インザ・ミソスープ

著者 :
  • 読売新聞社 (1997年9月1日発売)
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本棚登録 : 636
感想 : 107
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どっぷりと物語のなかに入り込んでしまって一気読み。
サイコパスがでてくる小説は好きでいろいろ読んでいるのですが、フランクの気味の悪さは群を抜いていました。
外国人だから、というのではない、もっと人間の本質が腐敗しているような、それでいて新鮮味のある生臭さ。
それに加えて残虐的な描写が続くのに、やはり文学としての気品をどこかに感じてしまう。
世界が自分の足許にあるという全能感と、自分だけが世界から切り離されているという不安感。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(国内)
感想投稿日 : 2016年6月7日
読了日 : 2016年6月7日
本棚登録日 : 2016年6月7日

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