グローバル経済を動かす愚かな人々

  • 早川書房 (1999年1月1日発売)
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感想 : 7

1995年秋から97年夏に書かれたエッセイ

ケインズ「経済学は良きにつけ悪しきにつけ危険」
→人々は生活や政治について満足のいく回答を求めようとする。

分かりやすい英語で表現できることを難解な数学で表現

失業は悲劇→日々起こされるのは不公平
失業の原因が実は十分に紙幣を印刷しなかったなどのつまらない原因
→幼稚な説明だが事実

労働の一括固定論の誤診(限られた職しかなく,生産性向上→職の減少)

経済全体の生産性の向上と職の総数との関係は異なる。
新聞記事→解雇に関する記事→新しい雇用は忘れられている。

革新的な思想家→遊び心の持ち主

企業のダウンサイジング(リストラ)は誇張されて報道されている。

ヨーロッパの栄光という壮大なビジョンの崩壊
→フランスは責任を他国になすりつける。

サプライサイドエコノミクス(減税)→実証されていない。
→レーガン時の成功のみが根拠。
クリントン(増税)→新しい雇用,赤字の減少

ボブ・ドール「増税→政府はあなたより金を有効に使えるから」

金への信念→現実的ではなく,神秘主義的→金に特別な役割はない。
金本位制→固定相場制の持つ弱点を含む。
71年に金がドルから切り離された→ダウは700%上昇

グローバル経済が悪影響→実際問題は国内にある
→マーケットの嫌いなところが凝縮
(マーケット=誰も責任を負わない。見えざる手)

一種の潔癖さ→格安労働者に対する不潔な気持ち
→買うべきではないという主張
→第一世界の唯一の産業優位性を奪っている。

この30年間は技術が進歩していない→失望の連続。
→劇的な変化はない。
オフィスのコンピュータ→従業員のゲーム→新たな課題

ベビーシッター協力組合論争→クーポンの印刷で解決
生産性革命→生産性の向上→雇用の減少

「それほど頭がよいなら,私はなぜ金持ちではないのか?」
→頭がいい人がなぜ馬鹿げたことをいうのか。
経済学について本当に熟知することを望むなら,小さなモデルを理解しなければならない。

シボレス(深い考察に取って変わってしまうスローガン)

物価の安定は大きな恩恵→思いこみ。物価安定のコストは大きい。
ECB→物価安定を最優先→シボレスによる安定感→危険

日本は多くの問題→どの国も同じ→日銀によるマネーサプライの倍増
→国債買い入れ,金利はもう下がらない→大衆の消費を誘発
日銀と大蔵省→バブルの記憶→マネーサプライを増やせない。
→10年前にしたことの逆では車で2度轢くのと同じ。

15世紀末 ヨアヒムスタールで銀貨製造→ターラ―→ダラー

エコノミスト 環境保護を支持→GDPを増やすものは善

人々は物質面だけを気にするわけではない。他と比べた自分の生活レベルにも配慮する。
金持ちの本当の利点→金持ちと知り合いになれる。
地位のための競争は,ゼロサムゲーム

何かが豊富になると,その価値は下がる。→情報も

ジョージ・ソロス
The Accidental Theorist 偶然の理論化→愚かな人々

嫌われ者になる勇気と気骨のあるエコノミスト

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感想投稿日 : 2013年11月19日
本棚登録日 : 2013年11月3日

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