一度も植民地になったことがない日本 (講談社+α新書)

  • 講談社 (2007年7月20日発売)
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感想 : 141
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これも父から。
絶対タイトルに魅かれて買ったはいいけど、「間違った~」と思った口だね。
私も「思ったのと違う!」と思ったもの。

一度も植民地になったことのないアジアの小国は少ない。
その、植民地になったことがないという事実が日本にどういう影響を与えたのか。
歴史的にそれを解明する。
というのを期待していたのだけど、違った。

これはスェーデン人と結婚してオランダに住む日本人女性の日常雑記なのだった。
ヨーロッパは国同士の交流も頻繁だし、移民を受け入れているとアジアやアフリカ系の人も多く住む。
その中で異文化コミュニケーションの面白さだったり、外国人が見る日本人の姿がどうとらえられているかという興味だったり。

確かにアメリカに比べて人種差別がないことになっているヨーロッパだけれど、そこは階級社会であるので、旧属領出身の人や移民ができる仕事は限られている。
だから「黄色人でありながら欧米人と対等に渡り合える日本人」の特異性というのが、日本人が思う以上に大きな出来事であるということらしいけど、それに胡坐をかいて失敗したのが前回の戦争だったわけだから、まあ今後も謙虚に行きましょうよとわたしは思うのだけど。
でも、謙虚は外国では通用しない、日本人だけの美徳といわれると…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年8月14日
読了日 : 2019年8月7日
本棚登録日 : 2019年8月14日

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