ダイ・ハード [DVD]

監督 : ジョン・マクティアナン 
出演 : ブルース・ウィリス  ボニー・ベデリア  レジナルド・ベルジョンソン 
  • ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
4.09
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本棚登録 : 142
感想 : 28
5

今さらながら、初めて観ました。
クリスマスの映画だったんですね―。知らなかった。
そしてこんなシャレオツな映画だったとは!

ストーリーは裸足でランニングのおじさんが、テロリストたちと戦いながら人質になっている妻を探すという単純なもの。
だけどさりげない行為やセリフが伏線になっていたりするから、それに気づいてからは気が抜けない。

ニューヨーク市警のジョン・マクレーンは、ロスで働いている妻の元でクリスマス休暇を取るために飛行機に乗っている。
ここで彼は、高所恐怖症であることを隣の席の男性に話し、それの対処法を教わる。
たったこれだけの冒頭のシーンから、後のシーンに繋がっている糸が何本も出ている。

ひとつの出来事が次の出来事へ。
それはテロリストたちも同じで、互いに相手のすきを見逃さない。
手に汗握る展開の中で、登場人物たちの会話、掛け合いが楽しい。

現場となったナカトミビルのそばにたまたま居合わせたばかりに、事件に巻き込まれ、無線でマクレーンを支える警官、パウエル。
緊迫したシーンばかりではなく、家族の話をしたり、弱音を吐いたりと、パウエルとのやり取りがストーリー展開に緩急を与える。
それだけではなく、パウエルのトラウマすらちゃんとストーリーに組み込まれているのだ。

アクションのシーンも、これからどうなる!?から、なるほど、そうするのか、から、え?やばくない!?から、ふう、やれやれ、と、気持ちが落ち着いている暇がない。
助かったと思うとひっくり返され、絶体絶命と思うと助かり、助かったと思うと…。
「主人公は死なない」という大和和紀の法則(?)だけを信じて、乗り切りました。(シリーズになってる時点で、死なないとは思ってましたけどね)

それにしてもロス警察の責任者と、FBIの無能っぷり。
マクレーンとパウエルの言うことなんて全く聞かず、自信たっぷりにやることが、ことごとくポンコツ。
つくづく「上に立つものが無能なのは、それだけで罪だ!」(朱理@BASARA)だと思いますわ。

それに引き換え、多分名前も出てこなかったと思うけど、リムジンの運転手くん。
現場のビルの地下駐車場という、最も現場に近いところにいながら、全くそれに気づかない。
マクレーンがどんなに危機に陥っても、ひとり車内パーティで盛り上がって、全然気づかない。(その後車の運転してたけど、いいの?お酒飲んでたよね)
だけど、最後の最後にやることはやる。
しかも本人、事の重大さを多分気づいてない。
彼の一挙手一投足に癒されました。

いやー、面白かった。
なんというか、映画を構成するすべてがシャレオツだった気がします。
ところで、日本企業の自社ビル、「ナカトミビル」というネーミングがすごいよね。
だって、日本に関するナカトミって、中臣鎌足くらいしか思いつかない。
どこから持ってきたんだろう、この名前。
なさそうでちゃんとある名前っていうのが、センスいいなあ。〈普通に中富かもしれないけどね)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年7月29日
読了日 : 2017年7月29日
本棚登録日 : 2017年7月29日

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