非常に完成度の高いエンタテイメント作品。25年前と現在を行き来しながら、暴行殺人事件の真相を追うサスペンス、ベンジャミンとイレーヌの恋とい2つの大きなテーマを描ききった脚本が見事である。映画的な映像美やカメラワークにも優れた場面が多く、映画を観る醍醐味を味わうことが出来る。特にスタジアムの遠景から犯人追跡のシーンに展開する場面は印象深い。更に、ベンジャミンと相棒の丁々発止のやり取り等、随所にユーモアを散りばめて笑わせるシーンがあり、犯罪に関わる緊張感のある場面と効果的なコントラストを構成している。これだけ様々な要素を盛り込みながら、非常にテンポ良く話を運び、最後に感動的な余韻を残すのは圧巻。アカデミー賞受賞やアルゼンチンでの高評価も頷ける。
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- 感想投稿日 : 2018年3月18日
- 本棚登録日 : 2011年5月8日
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