君がいる場所、そこがソニーだ ソニーを去った異端たちの夢 (文春新書 1068)

著者 :
  • 文藝春秋 (2016年3月18日発売)
2.90
  • (0)
  • (2)
  • (6)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 53
感想 : 6
3

僕は小さなころから本当にソニーファンだった。
家にはベータがあったし、親父はベータが壊れたら新しくベータを買いなおしたし、PCはVaioだったし、TVはベガからブラビアへ…

2000年の就職活動ではソニーに本当に入りたくてソニーの関連企業をいくつか受けた。自由闊達とした理想工場に寄与したかった。
その後、ソニーはすっかり変わってしまい、以下の状況である。。

<さらば僕らのソニー>
http://booklog.jp/users/244ohashi/archives/1/4166608320

その続編の形、で、ソニーを去ったソニーらしさの方々のお話。 フェリカの話や、生体認証の話、いくつか、やはりソニーらしさをもった方々の話。 最後の章がソニーファンのお店で終わるのが、(むなしさのある)少しうれしさ、か。

あとがきに、以下が再掲されていたことが、なんとも…


「SONY」ブランドが輝いていたかつてのソニーを知る者にとって、日に日にメーカー・マインドを失っていくソニーの姿を見るのは辛い。しかし、「グローバル企業」とは、こういうものなのだろうなとも思う。

グローバル経営を目指すストリンガー体制のソニーでは、地球市場を見渡しては儲かる場所をいち早くみつけ、その場所に出向いて利益が確保できるビジネスを展開し、その見返りに経営トップは莫大な報酬を得る、という企業を理想としているのだろう。

いまの私たちに出来ることは、未来への「希望」を与えてくれた「SONY」に感謝の言葉を捧げるとともに、こう言うだけである。「さよなら!僕らのソニー」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2016年4月17日
読了日 : 2016年4月12日
本棚登録日 : 2016年4月17日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする