大沢在昌の長篇ミステリ作品『走らなあかん、夜明けまで』を読みました。
『Kの日々』、『夢の島』、『B・D・T [掟の街] 新装版』に続き、大沢在昌の作品です。
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日本一不運なサラリーマン、最初の事件
生まれて初めての大阪出張。
二十七歳のサラリーマン坂田勇吉(ゆうきち)は、企業秘密の新製品を詰めたアタッシェケースを、手違いから堀河組というやくざに持って行かれてしまう。
取り戻すには、敵対するセンバ会から取引代金の五千万円を奪わなければならない!
日本一不運なサラリーマンが走る!
シリーズ第一弾。
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1993年(平成5年)に刊行された作品……不運の坂田シリーズの第1作です。
東京生まれの東京育ち……箱根から西へは行ったことがないという坂田勇吉は、食品会社に勤める若手サラリーマンだ、、、
新製品のサンプルが入った鞄を持ち逃げされてしまった坂田は、夜の大阪を激走する……異国へ迷い込んだような過酷な状況が次々と襲ってくる中、鞄を無事に取り戻し、生還することはできるのか!?
東京から大阪に出張に来たサラリーマン・坂田勇吉が、企業秘密の新製品を詰めたアタッシェケースを盗まれたことからヤクザや暴力団とのトラブルに巻き込まれていく一夜の物語……大阪の街の雰囲気や文化が生き生きと描かれており、主人公の坂田の苦難と成長が印象的でした、、、
スピード感と緊張感があふれる展開で最後まで集中力を欠くことなく読めました……東京の象徴である坂田と、大阪の象徴である真弓の関係も良かったですね。
サウナでのマジックテープをペリペリ剥がすシーンは息が詰まりそうで忘れられないですねー 結末もハッピーエンドで良かったな……続篇があるようなので、是非、読んでみたいですね。
- 感想投稿日 : 2023年12月10日
- 読了日 : 2023年12月10日
- 本棚登録日 : 2023年12月4日
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