山田風太郎の長篇時代小説『甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)』を読みました。
ここのところ時代小説が続いています… 山田風太郎の作品を読むのは40年振りくらいかな。
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家康の秘命をうけ、徳川三代将軍の座をかけて争う、甲賀・伊賀の精鋭忍者各10名。
官能の極致で男を殺す忍者あり、美肉で男をからめとる吸血くの一あり。
400年の禁制を解き放たれた甲賀・伊賀の忍者が死を賭し、秘術の限りを尽し、戦慄の死闘をくり展げる艶(えん)なる地獄相。
恐るべし風太郎忍法、空前絶後の面白さ!
私は明らかにハマっていた。風太郎の世界に一網打尽にからめ取られた。――浅田次郎
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光文社の発行する雑誌『面白倶楽部』の1958年(昭和33年)12月号から1959年(昭和34年)11月号に連載され、同年刊行された忍法帖シリーズの第1作です。
■大秘事
■甲賀ロミオと伊賀ジュリエット
■破蟲変
■水遁(すいとん)
■泥の死仮面
■人肌地獄
■忍法果し状
■猫眼呪縛(びょうがんしばり)
■血に染む霞
■魅殺の陽炎(みさつのかげろう)
■忍者不死鳥
■破幻刻々
■最後の勝敗
■巻末エッセイ すばらしい非日常 浅田次郎
■忍法帖雑学口座① 日下三蔵
空前絶後、恐るべし風太郎忍法帖、第一弾!
慶長19年。この年、73歳の家康は悩んでいた… 竹千代か、国千代か? 秀忠の跡を継がせるのは、暗愚の兄か、聡明な弟か?
懊悩の末、家康が出した選定方法… それは、おのれの命の落日が近い焦燥からか、あまりに奇想天外であった。
峠ひとつ隔てて対峙する先祖代々の宿敵、甲賀と伊賀… この両派から精鋭10人を選び、代理として戦わせるという、、、
家康の厳命のもと、手網を解かれた猟犬のごとく敵に突進する忍者たち… 秘術の限りを尽くして繰り広げられる地獄絵巻。
凄絶な死闘の果てに漂う哀しい慕情… 風太郎忍法帖の記念碑的傑作。
時代小説なんですけど… バトル系エンターテイメント作品の要素が強いし、甲賀と伊賀の忍者たちの怪物のような姿や人間技を超越した忍法はSF的だったりホラー的だったりするので、ジャンルに縛られない独走的な作品だと感じましたねー 忍法帖という、ひとつのジャンルを創造したと受け留めた方が良い印象ですね、、、
甲賀と伊賀の忍者たちの中から双方精鋭10人を選んでの対決は見どころいっぱいですが、文字を読んだだけでは、頭の中で想像できないような死闘シーンがいっぱい… 想像力が足りなかったですねー 不足している能力を補完するためにイラストを加えてほしいと切実に感じました。
本シリーズを10代前半に読んだときは、そのエンターテイメント性に惹き込まれましたが… 今回は、それほどの感動はなかったなー 齢を取って感受性が衰えたのかも。
- 感想投稿日 : 2023年6月3日
- 読了日 : 2023年6月3日
- 本棚登録日 : 2023年5月27日
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