大江戸えころじー事情 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2003年12月12日発売)
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江戸時代の生活のことが知りたくて、石川英輔の『大江戸えころじー事情』を読みました。

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エネルギー危機21世紀こそ江戸時代に学べ化学エネルギーの導入によって科学は急激に進歩し、生活の便利さが追求され続ける現代。
が、江戸時代を支えていたのは、太陽エネルギーだった。
未来を考える好著。
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日本電気協会新聞部発行の日刊紙『電気新聞』に2000年(平成12年)1月から8月にかけて連載された『大江戸ソーラー事情』を改題し、内容を加筆訂正して刊行された作品です。

 ■太陽と石油
 ■便利さとその裏側
 ■道路が空調機
 ■回転式の暮らし
 ■太陽と森林
 ■足るを知る
 ■はじめちょろちょろ……
 ■錦絵の原理
 ■丈夫で長持ち
 ■多様に生きる
 ■手間をかける
 ■外から内へ
 ■正法に奇特なし
 ■われわれは間違っている
 ■あとがき
 ■文庫版のためのあとがき
 ■挿絵の出典

江戸時代に生きてきた先祖は、未舗装の道路を空調機代わりにしていたり、着古したゆかたを、おむつまで使い尽くしたりと、身の回りのものを有効利用していた… 石油や自動車を使う現代人は、楽な生活を手にした、、、

が、果たしてこのまま科学が発達しさえすればいいのか… 物質社会のいまだからこそ、必読の書。

化石燃料に依存した、現代の便利な生活に警笛を鳴らす一冊… 化石エネルギーを使わず、太陽(ソーラー)エネルギーを使っていた、200年以上前の江戸時代の生活を紹介したり、江戸時代と現代と比較することで、どのような生活を志向していくべきか問いかけている作品でしたね、、、

今のままじゃいけないと思っていますが、生活水準は落としたくないですよねー 難しい問題です… でも、未来のことも考えなきゃね と考えさせられました。

あと、初めて知ったのですが… 江戸の井戸(上水井戸)って、地下水じゃなくて、地下に水道管を通して、そこへ流した上水を汲み上げていたんですねー 知らなかった、、、

江戸時代には、世界に誇れる上水道設備が完備されていたなんて… 凄いなー 驚きました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: <読む>雑学
感想投稿日 : 2023年5月20日
読了日 : 2023年5月19日
本棚登録日 : 2023年4月16日

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