「木下半太」のデビュー作『悪夢のエレベーター』のその後を描いた『奈落のエレベーター』を読みました。
『悪夢のドライブ』に続き「木下半太」作品です。
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やっと抜け出した悪夢のマンションに再び引き戻された「三郎」。
彼の前に、殺意に満ちた少女「カオル」が立ちはだかる。
一方、事情を知らずに車で待つ「マッキー」の元に、男の影が…。
薬で眠らされた「マッキー」が目を覚ますと、大切な仲間が惨い姿で転がっていた。
自分たちは最初からハメられていた?
『悪夢のエレベーター』のその後。
怒涛&衝撃のラスト。
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『悪夢のエレベーター』の背筋がゾクッ… とするような、恐怖感のあるエンディング、、、
これで終わったんだぁ… と思っていたら、続きがあったんですね。
本作は、『悪夢のエレベーター』のエンディング直後… 事件のあったマンションから「三郎」と「マッキー」が立ち去ろうとする場面から始まります、、、
共犯者(主犯?)の「カオル」がいないことに気付いた「三郎」は、再び(悪夢の)エレベーターに乗ることに… そして、それが奈落の苦しみのスタートに。
「三郎」、「マッキー」、「カオル」の三人の視点から描かれていますが、場面がテンポ良く切り替わり、怒涛の勢いでエンディングまで一気に読ませる面白さは、相変わらずでしたね。
新オカマキャラ「ジェニファー」の活躍が小気味良さを加えているし、
新たに登場する悪役の≪業者≫が憎らしい役割を与えられて主人公たちを応戦したくなるし、
「三郎」、「マッキー」、「ジェニファー」の信頼関係に共感できるし、
「カオル」の暴走は怖いなぁ… と思いつつ、どんどん先が読みたくなるし、
とうことで、愉しく読めました。
映像では観たくない残虐なシーンがあったり、何人もの死人が出ますが、小説の中ではコメディタッチでカバーされていて、気持ち悪さを感じませんね… 本シリーズは、ホントに出来の良い作品だと思います。
文芸色はないですが、エンターテイメントとしては一流ですね。
- 感想投稿日 : 2022年6月13日
- 読了日 : 2013年11月7日
- 本棚登録日 : 2022年3月11日
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