人事の日本史 (朝日新書)

  • 朝日新聞出版 (2021年8月12日発売)
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感想 : 5
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 本書は2003年から2004年に雑誌「エコノミスト」に連載されたものを書籍化したので、日本の歴史を「人事」を通して考えようとするもの。自分も何年かに一回は異動になっていたし、上司・部下にどのような人物が来るかで仕事のやり方が変わってくるので、組織人であれば誰しも人事にそれなりの関心を持たざるを得ないであろうから、テーマとして面白い。

 良く知らなかったこと、特に興味を惹かれたもの
・「再就職」が厳しい中高年豪族~郡司の任命制度、試験プロセスが理解できた。
・「学閥」出身者の悲劇~菅原道真失脚について、他の学閥の嫉妬が原因であった。
・「実力主義」を育てた乱世~朝倉孝景と朝倉孝景条々の内容が興味深い。
・「出世コース」もある大名人事
・「キャリア組」にも登龍門あり
   ~江戸時代の譜代大名、上級旗本の昇進制度とその実態を知ることができた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年3月4日
読了日 : 2024年2月28日
本棚登録日 : 2024年2月28日

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