各編、キラリと光るものがあり、それぞれ面白いが、何と言っても、中編の『遺産』。
フランス文学では、持参金や遺産相続を巡るスッタモンダを描いた作品が多いが、『遺産』も、伯母の遺言のせいで家族間に生じる悲喜劇を、著者ならではの辛辣な筆で描いた作品。
その他の作品も、現代との時代の違いは感じるものの、気持ちのすれ違い、嫉妬、裏切りと不信、吝嗇といった普遍的な人間性を描いた話であるので、現在読んでも、とても面白い。
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- 感想投稿日 : 2020年10月19日
- 読了日 : 2020年10月18日
- 本棚登録日 : 2020年10月18日
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