ホームズの短編集。陰惨な殺人事件の犯人を推理するというものではなくて、ホームズの元へ、依頼が持ち込まれて、それを解決していくというものです。依頼内容は、失踪した夫、あるいは妻を探して欲しいとか、ある国王が、今度、結婚するので、昔、知り合いの女性に出した手紙を取り返して欲しいなど。不明な点を問い合わせるのに、電報を使うところは、時代を感じさせます。ワトソン博士の、ホームズと共に事件を解決した回想録、という形で書かれています。
今から約150年前のイギリスが舞台。その時代の風景を、頭に描きながら読めます。衛生状態のよくない街並み、ガス灯に照らされた街を行き交う馬車、アヘン窟でアヘンを吸う人達も出てきます。船や鉄道が、当時の主な交通手段のせいか、港や、駅がよく出てきました。現代の作品ばかり読んでいる私には、逆に新鮮で、興味をそそられました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2024年2月7日
- 読了日 : 2024年2月6日
- 本棚登録日 : 2024年2月4日
みんなの感想をみる