シャーロック・ホームズの冒険 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2010年2月24日発売)
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ホームズの短編集。陰惨な殺人事件の犯人を推理するというものではなくて、ホームズの元へ、依頼が持ち込まれて、それを解決していくというものです。依頼内容は、失踪した夫、あるいは妻を探して欲しいとか、ある国王が、今度、結婚するので、昔、知り合いの女性に出した手紙を取り返して欲しいなど。不明な点を問い合わせるのに、電報を使うところは、時代を感じさせます。ワトソン博士の、ホームズと共に事件を解決した回想録、という形で書かれています。

今から約150年前のイギリスが舞台。その時代の風景を、頭に描きながら読めます。衛生状態のよくない街並み、ガス灯に照らされた街を行き交う馬車、アヘン窟でアヘンを吸う人達も出てきます。船や鉄道が、当時の主な交通手段のせいか、港や、駅がよく出てきました。現代の作品ばかり読んでいる私には、逆に新鮮で、興味をそそられました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月7日
読了日 : 2024年2月6日
本棚登録日 : 2024年2月4日

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