大門剛明『獄の棘』角川文庫。このところ、自分にとって大門剛明は安心して読める作家の一人になった。
青森県弘前刑務所を舞台にした連作短編小説である。主人公の新米刑務官、武島良太はキャリアの名久井惣一看守長から極秘の調査を依頼される…
刑務所という特異な社会を舞台に、何とも見事なミステリーと人間ドラマを描いたものだ。短編の一つひとつに張り巡らされた数々の伏線。それが一つに交わった時、全ての謎が白日の下にさらされ、長編小説が完成する。
長岡弘樹の『教場』にも似た雰囲気を持つ面白い作品である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本
- 感想投稿日 : 2017年2月5日
- 読了日 : 2017年2月5日
- 本棚登録日 : 2017年2月5日
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