合理的にあり得ない 上水流涼子の解明 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2020年5月15日発売)
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柚月裕子『合理的にあり得ない 上水流涼子の解明』講談社文庫。

美貌の元弁護士・上水流涼子を主人公にした軽めの連作短編ミステリーなのだが、1作ごとに手の込んだ仕掛けがあり、非常に面白い。読み始めたら、あっという間だった。

『確率的にあり得ない』『合理的にあり得ない』『戦術的にあり得ない』『心情的にあり得ない』『心理的にあり得ない』の5編を収録。

海運会社の顧問弁護士を努めていた上水流涼子は海運会社の派閥争いに巻き込まれ、謀略により弁護士資格を剥奪される。涼子は東大卒でIQ140の頭脳明晰な貴山を助手に探偵エージェントを立ち上げる。持ち込まれる様々な相談をあの手この手で解決する涼子と貴山……

『確率的にあり得ない』。コンサルタント詐欺師に下した鉄槌。上水流涼子と貴山が華麗に登場する。

『合理的にあり得ない』。騙された男への復讐の依頼に涼子と貴山は……

『戦術的にあり得ない』。ヤグザの賭け将棋を巡る極めて難しい依頼に東大将棋部主将の過去を持つ貴山が挑む。

『心情的にあり得ない』。かつて涼子を裏切った海運会社会長からの依頼に応える涼子と貴山は……涼子と貴山の意外な関係も明らかになる。

『心理的にあり得ない』。野球賭博を巡るトラブルに……

本体価格700円
★★★★★

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本
感想投稿日 : 2020年5月17日
読了日 : 2020年5月17日
本棚登録日 : 2020年5月16日

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