サンドウィッチは銀座で (文春文庫 ひ 20-3)

  • 文藝春秋 (2013年7月10日発売)
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感想 : 72
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再読である。二年前に単行本で出るとすぐに読んだのだが、この度、文庫化されたので、すぐに購入した。これは谷口ジローのファンなら当たり前のことである。

平松洋子さんの涎が出るような美味しいエッセイに谷口ジローさんの素晴らしいスクリーントーンワークを駆使した挿絵と漫画が、さらに美味しさを増している。

居酒屋から洋食屋、うなぎ屋に天ぷら屋、はては社食に、さらには中国東北地方にまで足を延ばした食のエッセイは非常に面白い。

成田の山道に並ぶうなぎ屋と上野の聚楽台は非常に懐かしい。十年ほど前に成田に三ヶ月滞在した際、うなぎ屋に何度か足を運び、うな丼、うな重、うなぎの串焼きを堪能した。

聚楽台では、出張帰りにわざわざ上野に足を延ばし、何でこんなに安くて沢山のメニューがあるんだと驚きながら、同僚と最終の新幹線まで酒を酌み交わしたものだ。昭和の香りのする聚楽台は平成二十年に惜しまれつつ閉店した。再読して、ふと思い出したのだが、現在も聚楽台のような大衆食堂は存在する!それは、岩手県花巻市にあるマルカンデパート六階の大展望大食堂である。お試しあれ!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本
感想投稿日 : 2013年7月11日
読了日 : 2013年7月11日
本棚登録日 : 2013年7月11日

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