あの傑作リーガル・サスペンス『推定無罪』の20年後を描いた続編である。全体が二部構成になっており、現在と十八ヶ月前から描かれる過去が複数の登場人物の視点で描かれ、少しずつ現在と過去がオーバーラップする面白い構成になっている。
60歳になったラスティ・サビッチが再び不倫をし、今度は変死した妻バーバラ殺害の容疑をかけられる…と、簡単にあらすじを書くと前作の焼き直しのように思えるのだが、今回の物語はさらに複雑である。事件にはサビッチの息子のナットが絡み、おまけにバーバラ殺害だけでなく、前作の女性検事補キャロリン殺害容疑まで蒸し返される事になるのだ。
前作で不倫の恐ろしさを味わったはずのサビッチは元部下のアンナ・ヴォスティックという若い娘と恋に落ちる。一見、サビッチの行動は浅はかに見えるのだが、若い娘に溺れながらも、苦悩する姿がじっくりと描かれており、さもありなんと少し納得してしまう。
果たして、サビッチにかけられた殺人容疑は…
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外
- 感想投稿日 : 2015年5月15日
- 読了日 : 2015年5月15日
- 本棚登録日 : 2015年5月15日
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