戸川幸夫『マタギ 日本の伝統狩人探訪記』ヤマケイ文庫。
動物文学の第一人者である戸川幸夫が昭和20から30年代に秋田県阿仁の最後のマタギの生活を記録した非常に興味深いノンフィクション。
東北の奥羽山脈のごく一部の地域で厳しい狩猟の掟を受け継ぎ、自然の中で自然と共に生活するマタギ。実際にマタギたちと山の中で狩猟の現場を取材し、マタギの歴史や風習、衣食住の様子を貴重な写真と共に記録した傑作である。
現代に於いても、まるで自然に回帰するかのようにキャンプや登山など山の自然を楽しむ人たちが増えているが、それは日本人が昔から山の自然と共に生きて来たという証しなのかも知れない。
備考に『阿仁ことば』『マタギ山ことば』も収録。
定価1,045円
★★★★★
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本
- 感想投稿日 : 2021年9月24日
- 読了日 : 2021年9月24日
- 本棚登録日 : 2021年9月23日
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