割と表現や描写を楽しむタイプなので、貧相な地の部分にげんなりし、楽しめなかった。
金持になった主人公が銀座に豪遊するための準備のくだりも
「誠二は銀座の男になるために、ブランド物の洋服から腕時計、アクセサリー、
セカンドバッグなどを一通り買い揃えた」
で、ある。
本当は作者はブランド物を知らないのでは?
調べもしないで田舎の貧乏アパートを3億出してしかもキャッシュで買い、
それがせいぜい7千万という評価をあとで知って悔しがる主人公。
まったく感情移入できない。
こんなことをしていたらすぐに金の匂いを嗅ぎつけて、
闇の世界の人がコンタクトしてきたり揉めごとに巻き込まれるはず。
むしろそっちの泥臭い展開にしたらリアルだったのではとさえ思った。
筆者はIT業界のライターだったということで少し納得。
うーん、デジタルな世界だけを経験した人の、夢物語なのね。
読書状況:読み終わった
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人には勧めないかなぁ。
- 感想投稿日 : 2010年1月11日
- 読了日 : 2010年1月11日
- 本棚登録日 : 2010年1月11日
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