サイレント・ボーダー (文春文庫 な 48-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2005年2月10日発売)
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本棚登録 : 79
感想 : 8
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さすがの一作。

正義を標榜する街のボランティア青年団のリーダーの少年と、離れながらもよりそう幼なじみの少年。
家庭内暴力に目覚めた息子を引き取る、ルポライター。そこに救いの手をさしのべる、精神科の女医。
ルポライターの混乱に乗じてライターに成り上がる、ライターの相棒。

散りばめられたエピソードと現在が噛みあわさって、最後に勢い良くほとばしる本作品は、
処女作とは思われない程の分厚さと重さに満ちている。

最後のエピソードに、作者の青いやさしさが滲むのも、好ましい。
秀作。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 至高の一冊。骨太の名作。
感想投稿日 : 2009年8月22日
読了日 : 2009年8月22日
本棚登録日 : 2009年8月22日

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