構造主義とも関係の深い理論であるため、手に取った。100ページちょっとの薄い本ではあるが、なかなか読みごたえのある内容であった。20世紀初めにロシアで発足した詩的言語研究会オポヤズが中心となって形作られた理論のフォルマリズムであるが、その実、柔軟で多様性に富んだものであることが本書を通して伺える。詩と散文の差異の探求をはじめとして、内容と形式の区別やモチーフとシェジュートの関係などを提起する。とりわけ異化に関しては、プラハ学派の自動化、現実化理論の関係性を感じさせた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
言語学
- 感想投稿日 : 2021年1月21日
- 読了日 : 2018年8月14日
- 本棚登録日 : 2021年1月21日
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