ジェネレーションX: 加速された文化のための物語たち (角川文庫 赤 ク 10-1)

  • KADOKAWA (1995年9月1日発売)
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本棚登録 : 158
感想 : 21
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この本は究極のキーワード小説です。物語も多少ありますが、物語よりも、そこに散りばめられているキーワードを楽しみながら読む、というのが本書を読む醍醐味ですね。

少しご紹介しましょう。
「処女走路ー他には誰もそこを選んでいないだろうと思って選ぶ旅先」

「貧乏浮力ー自分は金がないときの方がいい人間だったと気づくこと」

「より少ない主義ー物質的富への期待逓減と折り合いをつける哲学。『大金をつかみたい、とか、大物になりたい、という希望はあきらめたよ。幸せになれて、そうだな、アイダホあたりの道端に小さなカフェでも開ければいい』」

どうですか?にやりとしたり、ちょっと思いを巡らせたりすること請け合いです。

物語も面白いですよ。中盤にある地球上での記憶を持ち帰るならどの一瞬をあなたは選ぶ?を話し合う場面は素敵だと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年2月22日
読了日 : 2012年2月22日
本棚登録日 : 2012年2月22日

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