西南シルクロードは密林に消える (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2009年11月13日発売)
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感想 : 24
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高野秀行作品はエンターテイメントだけでなく教養も得られるから好きだ。

味の素を使用するのは東アジア文化圏のみという話は記憶に残った。
うま味を感じられるのが東アジア人に限られるため、味の素は世界的に見れば大ヒット商品ではないらしい。
私は自炊の際に味の素をよく利用するため、味の素は多くの人が利用するものだと思っていたが、実際は違うようだ。

あとはナガ人と初めて交流しようとしたのが、イギリスから来た宣教師だというのは面白かった。
これによって、ナガ人は外部の人間と交流するようになったらしい。
アイヌ民族にも同じことが言えるかもしれない。
アイヌ民族の所にも宣教師が訪れ、キリスト教を教えた。
それがきっかけでアイヌ民族が倭人との交流が活性化したのではないかと想像を膨らませた。

最後の最後に高野秀行が不法入国者として犯罪者扱いされるオチは笑った。
やっぱり面白い人の周りには面白いことが起こるな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2022年6月9日
読了日 : 2022年6月9日
本棚登録日 : 2022年6月9日

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