こちらで知って、読んでみた本。
良かった。
職場の人間関係も性格のきつい母親との同居も嫌になった主人公が45歳で仕事を辞めて家賃三万円のれんげ荘に引っ越して月10万円で生活を送るお話。
最初から最後までお母さんが強烈で、平坦な生活を綴る文章のアクセントになっています。出てくると「またか」とうんざりする気持ちと「今度は何を言い出すのか」とハラハラする気持ちになります。
お母さんは強いけど、お兄さん家族は常識的で優しい人たちで家族での食事会に誘ってくれたり母を牽制してくれたり、キョウコを心配してくれて「まっとうだなぁ…」と感心してしまいます。
私が好きだったのはマユちゃんで、弱っているキョウコに淡々と諭すくだりはいつもさすがマユちゃん、と私も諭されている気分になりました。
腹が立つことも、辛いことも軽妙な書き口で語られるとクスッと笑えてしまったり、癒されるときもありました。
ラストシーンがよくて、今もじわじわ余韻に浸っています。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年1月21日
- 読了日 : 2024年1月21日
- 本棚登録日 : 2024年1月21日
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