本屋大賞受賞後初の長編ということで、期待して読んだ。しっかりと響く作品だ。痛々しいが救いがある。
元夫からの暴力で心身ともにボロボロの千鶴は、かつて自分を捨てた母・聖子のもとに逃げる。しかし、母は52歳で若年性認知症を患っており、娘に捨てられた介護福祉士の彩子と、聖子を「母」と慕う美しい恵真と3人で暮らしていた。
千鶴、聖子、彩子、恵真4人の「普通」の母娘の関係が築けない者たちの共同生活を描く。
登場する男たちが圧倒的に醜い。町田そのこさんはは「クズ男って、書いていて楽しい(笑)」とインタビューでおっしゃっていたが、そうだろうなぁ。いきいきと描かれているもの(笑)
こんな男ども、早く死んでほしい、と憎悪が募り、メチャメチャ腹立たしい思いさせられました。
反面、母・聖子の認知症はこの小説の重要な要素(タイトルにも繋がる!)なのだけど、リアルさが少し足りない気がした。特に母の内面の描写は説得力がなく、感情移入を妨げた。少し残念。
そして、生クリームの代わりにマヨネーズを使ったバナナサンド!母娘の関係を再構築するきっかけとなるような料理(?)として登場するが、僕はマヨネーズが大嫌いなんで。「あまじょっぱい」って…ゲテモノすぎ。背筋がぞ〜っとした。そんなもの世の中に存在してはいけない。
この本の中で最も怖かったシーン。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2021年11月12日
- 読了日 : 2021年11月11日
- 本棚登録日 : 2021年11月10日
みんなの感想をみる
コメント 5件
naonaonao16gさんのコメント
2021/11/12
たけさんのコメント
2021/11/12
naonaonao16gさんのコメント
2021/11/13
たけさんのコメント
2021/11/13
naonaonao16gさんのコメント
2021/11/14