美青年なのだがどこか抜けている亜。彼が解決する事件も、一見事件に見えなかったり、事件が起こる前に解決してしまったり、やはりどこか変わっている。
全編ともかなりレベルが高く、国産短編集の中でもトップクラスではないだろうか。
個人的ベストは『DL2号機事件』『G線上の鼬』、次いで『黒い霧』。
『DL2号機事件』
数々の奇妙な謎が、たった一つの考え方によって一つに繋がれる。
そしてそれを補強する伏線は質も数も凄まじく、前半はもはや伏線の塊。
『G線上の鼬』
これも同じく、伏線の塊。この発想を雪密室として使うのも巧い。
『黒い霧』
カーボンを町に撒く、という謎も魅力的だし、その真相も素晴らしい。序盤で犯人を提示しているところも憎い。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2022年1月23日
- 読了日 : 2022年1月22日
- 本棚登録日 : 2022年1月22日
みんなの感想をみる