なにかが首のまわりに (河出文庫 ア 10-1)

  • 河出書房新社 (2019年7月8日発売)
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感想 : 74
5

文章を通して全く異なる文化に触れられたことが切実に嬉しい。
しかし内容はかなり胸が痛い。
女性はこうも運命を選択できないものなのか。

宗教や国などの違いから生じる摩擦がナチュラルに描かれている。
日本にはここまでのすれ違いはないし、ある程度女性も社会的に活躍できている気がするけど、だからと言って日本に生まれて良かったとは思わなかった。
所々にあるマンゴーや、美味しそうな食べ物の描写の影響だろうか。
また、あまり信仰がない私にとって、宗教が日常に根付いていることが少し羨ましかった。

アフリカに馴染みがなくても、誰が読んでも既存の価値観や、固定概念について考えさせられる作品だと思う。

普段馴染みがない文化、問題についてもっと知りたいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年12月10日
読了日 : 2019年12月10日
本棚登録日 : 2019年7月9日

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