あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(上) (MF文庫ダ・ヴィンチ)

著者 :
  • メディアファクトリー (2011年7月22日発売)
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作者岡田麿里さんの自伝を読みたかったのですが、彼女の作品は脚本を担当したアニメ映画の『心が叫びたがってんだ』を観たのみ。自伝を読んで妙なバイアスがかかる前に有名なこちらの作品をと思い読み始めました。

彼女自身の同名アニメ作品の脚本を小説化。
ダヴィンチに連載されていた。
連載された当時は興味なかった。
泣かせ系の匂いがする、とスルーしてました(-_-;)

読み始めるとちょっと文章が読みにくい。キャラクターもいまいち軽い気がする...失敗か...と思いつつ読み進んでいくと、章タイトルに『神ポテト』の文字が!フライドポテトに目のない自分は一気に興味が出てきた。『神ポテト』とは何か。マク○ナルドのポテトを頼むと何十本かに一本か二本凄まじく美味しいポテトが入っているという。それの事。よだれがじゅわり。どうも食欲と読書欲が直結していたようでそこからだんだん入り込んでった。
興味を持って読むと読みにくいと感じていた文章は気にならなくなり、軽いと感じていたキャラクターは「まだ語られなかっただけ」「よく見ていなかっただけ」に感じてくる。
この上巻でもラストである人物の意外な一面がフィーチャーされる。なんとかしのいできた辛い痛み。歪んだ形で出てきてしまった想い。その人物と一番近い友人が言う「チャンスなのよ...これ逃しちゃったら...きっと、もう」

まだまだ上巻。
‘解凍されはじめたばかりの過去’をどうあつかって、どうしてゆくのか...気になります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本の小説
感想投稿日 : 2018年2月15日
読了日 : 2018年2月15日
本棚登録日 : 2018年2月14日

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