面白かった!
ホラー作家、澤村伊智の描く、ホラーSF。
ホラーとはいっても、血みどろの展開や、人外の化け物が登場するわけではない。人間の怖さ、いやらしさをうまくSFに落とし込んでおり、どの話も読み応えのある短編集だった。
特に気に入ったのは「サヨナキが飛んだ日」。SF的要素だけでなく、ホラー要素や意外な展開が待ち受けており、個人的には、この短編集の中で一番澤村伊智らしい作品のように感じた。
この短編集で何が怖いかって、ここに描かれている未来が来ないとも限らないということ。
読んでいる間ではなく、読後、ふと未来のことを考え、こんな風になってほしくないなって思ってしまう、そういう怖さがある作品だった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年6月24日
- 読了日 : 2023年6月24日
- 本棚登録日 : 2023年6月24日
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