日本の仏教 (岩波新書 青版 299)

著者 :
  • 岩波書店 (1993年3月12日発売)
3.42
  • (3)
  • (10)
  • (18)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 176
感想 : 9
5

日本の仏教を中心とした仏教全般の、いわば豆知識や裏話を盛り込みつつ、日蓮宗と浄土真宗の非仏教性を暴露した本。当たらずとも遠からざる書評だと我ながらおもう。
親から、日蓮宗と創価学会にはかかわるな、と言われたことがあり、その時はよくわからなかった。創価学会はロクデモナイ組織だとその後知ったものの、日蓮宗はよく知らなかった。この本を読んで、まづ、そもそも創価学会が日蓮宗の外郭組織であることを知って膝を打ったのと、日蓮宗の興りを知って、なーるほどなとまた膝をうった。
日本人で檀家や信徒が多いのは浄土真宗と日蓮宗だが、この本の中ではどちらも本来の仏教からかけ離れた、謂わば邪道として扱われている。日本人の宗教観念がわかっておもしろかった。

-----

日蓮宗は、もとはとある狂信集団がはじまりで、勝手に自らの殻の中に閉じこもって反社会性を強め、法華経という経典を作り出し、どんどん結束を固めていった。インドでは見向きもされなかったが、呪詛などにこっていた東アジアではうけて、さらに開祖日蓮のこゆーい個性とあいまって、日本国内だけでも可也の信者数を得た。そのうちの教師連中がのちに創価学会の母体を創り、政治に進出して公明党をなのり、自民党の金魚の糞になった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 岩波新書(緑)1949
感想投稿日 : 2023年12月19日
読了日 : 2024年1月11日
本棚登録日 : 2023年12月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする