愛着障害 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社 (2011年9月16日発売)
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愛着障害とは、簡単に言うと「この人がいるから私は大丈夫、生きていける」と思える存在が脆く、不確かで、それによって生きづらさを感じたり、情緒や対人関係に支障が出てる状態

これまで愛着の問題は、子どもの問題、それも特殊で悲惨な家庭環境で育った子どもの問題として扱われることが多かった。
しかし、近年は、一般の子どもにも当てはまるだけでなく、大人にも広く見られる問題だと考えられるようになっている。

大学生のうちにこの本に出会えてよかった
自分の人生の原点を作ってくれたものの1つになると思う

✏症状となって表れた段階を「疾患」として捉えるのが、現在の診断体系であるが、最終段階を云々するだけでは、そのはるか手前から始まっている病的なプロセスを防ぐことにはならない

✏創造する者にとって、愛着障害はほとんど不可欠な原動力であり、愛着障害をもたないものが、偉大な創造を行った例は、むしろ稀と言っても差し支えないだろう
破壊的な創造など、安定した愛着に恵まれた人にとって、命を懸けるまでには必要性をもたないからである。

✏愛着障害を克服するということは、一人の人間として自立するということである。
ここでいう自立とは、独立独歩で人に頼らないという意味ではない。必要なときには人に頼ることができ、だからといって、相手に従属するのではなく、対等な人間関係をもつことができるということである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年2月17日
読了日 : 2022年2月17日
本棚登録日 : 2022年2月17日

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