カラスはずる賢い、ハトは頭が悪い、サメは狂暴、イルカは温厚って本当か?

著者 :
  • 山と渓谷社 (2020年6月13日発売)
3.59
  • (10)
  • (31)
  • (27)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 367
感想 : 29
5

S図書館
ブクログきっかけ
動物行動学から事実に基づく性格や行動

目次
○見た目の誤解
かわいいと怖い、美しいと醜い、綺麗と汚い
○性格の誤解
賢いと頭が悪い、優しいとずるい、怠け者と働き者、強いと弱い
○生き方の誤解
群れると孤独、亭主関白と恐妻、子煩悩と放任主義

《感想》
松原氏や川上氏といい、鳥の研究者は面白い人が多い
タイトルの割にハト、サメ、イルカの出番がないことは、自分でフック戦略、生存競争だとあとがきで茶化していた

動物のちょっとしたコアな記述が非常に楽しく読めた
何事も人間目線で見るのはナンセンスである
動物は敵から身を守ること、子孫を増やすことが目的
水浴びの目的も遊んでいるのではなく、羽毛の汚れを落とす、寄生虫を落とす、水で濡らして羽を整えやすくするなど、肉食ほど気をつけなくてはいけない(カラス、猛禽類等)

・ある動物公園の孔雀
長い尾でなく、よく鳴くオスがモテる
どうやらメスが歌えるオスがいいという好みにシフトしてしまったらしい
・チョウの餌は花蜜だが、ミネラルも必要で、種類によっては動物の尿や糞、死骸からも栄養摂取している
・鏡に映っているのが自分だとわかる(鏡像認知)
○チンパンジー、ゴリラ、ゾウ、イルカ、カササギ、鳩、イカ
✕ハシブトガラス、魚、猫
・タコは超ハイスペック
観察してる人間が瓶のネジを開けて見せるとタコはこれを見て開け方を覚え早く蓋を開けられる
全体としてこうしたいという大目標を出すのが頭部の脳
それを受けて腕1本ずつ「自分はこうしたて」「隣の腕がこの位置にいるから自分はこうして」と動きを決定しているらしい
タコは1個体の中でチームプレーをやっている
・犬が子猫を育てる
おそらく何かの勘違い、もしくは誤作動である
自分の巣にいるのは自分の子供と判断する
・ある刺激とその刺激によって引き起こされる行動がセットになってことを鍵刺激という
カラスやツバメの雛が「大口を開けて餌をねだる」「ここに餌を放り込まなければ」は反射的に行う

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 暮らし(整理・健康・趣味・アート)
感想投稿日 : 2023年11月25日
読了日 : 2023年11月25日
本棚登録日 : 2023年11月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする