アラスカ 光と風 (福音館日曜日文庫)

著者 :
  • 福音館書店 (1995年5月20日発売)
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S図書館
この本は加筆修正して1995年再発行された

冒険家の植村直己氏は、高い山の前に低山で練習したり、海外行く前に日本縦断したり、体力の面、犬そりやエスキモー人に教えてもらったりと準備を怠らなかった
それでもハプニングや悲劇は起きてしまった
一方その当時、星野氏は準備が苦手、食料計算ができない(どっさり買い込み旅の途中で何度かチェックしながら調整していくやり方)、銃を持たずに北極へ行ったとあった
この本を読んで、厳しい言い方だが、星野氏は動物写真家として少し危機管理の甘さがあったのではと疑問が残った
自然相手は何があるかわからない
臆測だがテレビクルーの人達がいるから、気が緩んでクマに襲われたのだろうか?
そうは言うものの、素晴らしい功績を残していたのは間違いない
すばらしい写真や著書は誇らしいことだ

1971年6月 郵便機でシシュマレフ村に到着
1981年からアラスカに住み着いた
シールオイルのすごい匂いにすぐ慣れた
カヤックが流されたハプニング

《抜粋》
18歳の頃だったと思う
北方の自然への興味がどうしようもなく募っていた
なぜなのかはわからない
説明のつかない恋心のようなものだったのだろう
シベリアでもアラスカでも北海道でも良かったのかもしれない
子供が夢を託すような漠然とした北の世界への憧れだった

オーロラ
201オーロラのエネルギーはビックピークに達しようとしている
光の渦は次第に天頂に集まってきた
これからどうなるかはもうわかっている
コロナという現象が、強いオーロラ活動の最後には必ずくる
光の中心が天頂に来るのと同時に、音もなく爆発しまるで巨大な線香花火のように光の帯が天空に飛び散った
見事としか言いようがない
極光は最後の力を使い果たしたの如く輝きを失っていった

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学・エッセイ
感想投稿日 : 2022年11月22日
読了日 : 2022年11月22日
本棚登録日 : 2022年11月20日

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