ローマ人の物語 (3) 勝者の混迷

著者 :
  • 新潮社 (1994年8月1日発売)
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本棚登録 : 685
感想 : 50
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前作のハンニバル戦記がめちゃめちゃ面白かっただけに、今回は盛り上がりには欠けるかなと。ローマの覇権が拡大された一方、国家として大きくなるとやはり内部に問題が巣食うのが世の常のようだ。ハンニバルの言った肉体の成長についていけない内臓疾患、というのは実に的確。
本作でも魅力的な偉人たちが登場。グラックス兄弟、マリウス、スッラ、ポンペイス。スッラの狡猾な人を食ったような描かれ方が印象的。元老院、市民、執政官の統治システムが少しずつ軋み始めてきているローマが、これからどのような歩みを進めるのか、次回も楽しみだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年12月27日
読了日 : 2022年12月27日
本棚登録日 : 2022年7月31日

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