暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社 (2004年9月10日発売)
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本棚登録 : 1560
感想 : 204
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シリーズを順番に図書館で借りて読破中。
本の内容以前に、最初に本を見た時は思わず笑み。分厚い。この厚みは久々。読んでも読んでも終わらない。すごい読み応え。
この館シリーズ。今までのイメージは、登場人物の人となり、生い立ちを詳しくどうのこうのはあまりない。トリックがとにかくメイン。
だったのが、さすがにこのボリューム。相変わらず多い登場人物を丁寧に描写。人間模様や建物も細かく説明。時折、補足の絵や家系図、謎の整理に助けられつつ、この長文でもどんどん引き込まれ、すいすい読める。
中村青二が影響を受けたヨーロッパの建築家の名前や、あの時計、あの画家の絵。これは、シリーズを順番に読んできたからこそ楽しめる部分が多い。
肝心の中身は、もちろん面白い。私的にはちょっと小難しい単語も多いけど、それがまた雰囲気を上げる。
江南の母親とのやり取り等出てきたので、今回の主役かとおもいきや、記憶を失っちゃうし、中也も一部記憶喪失。玄児も小さい頃の記憶がない。この辺がキーなのか?ダリヤの宴とか、すごく気になる肉の描写をしておいて、今の時点では何か分からない。
館の住人も異次元。双子ちゃんや清の存在は、この隔離された家系ならではなのか。この家系だから隔離生活をしているのか。
今回は、この館の中の出来事だけでなく、そこに迷い込んだ普通の男の子もいて、最後の最後、見つかっちゃうし、続きがすごくすごく気になる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2023年3月19日
読了日 : 2023年3月18日
本棚登録日 : 2023年3月18日

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