メタ会話飛び交う、ぶっ飛び時代ミステリ。お猿のくだりにわらべ歌……。バカだなぁ、この作者(最上の褒め言葉)。連作短編と呼ぶには各エピソードの独立性が高く、その癖しっかり長編という変則構成のせいで、事件ひとつひとつが小粒に見えてしまうのが難点でしょうか。中途に伏線を仕込むためとはいえ、でっち上げ密室も引っ張るほどの解答かというとそうでもなく。捏造ものと聞いてイメージする方向性とは異なったのですが、終わってみると一連の流れが時代小説的なクライマックスの演出に繋がっており、思った以上に纏まっています。首切り死体の活かし方は時代ミステリならではですよね。
読書状況:読み終わった
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2012年 読了本
- 感想投稿日 : 2012年10月3日
- 読了日 : 2012年10月3日
- 本棚登録日 : 2012年9月24日
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