聴き屋の芸術学部祭 (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社 (2012年1月27日発売)
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本棚登録 : 372
感想 : 75
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ライトなタッチと強烈すぎるキャラ立ちでさらりと読める一方で、謎解きはかなりがっしり骨太本格。ノリの軽さに反して相当読み応えがありました。「泥棒たちの挽歌」での誰が殺したのかでも、どうやって殺したのかでもなく“どんな事件があったのか”を推理する趣向はかなり変わっていて、普通のミステリではお目に掛かれない逆転の試みなのですが、これが思った以上に上手く嵌まっていたのには感心しました。確かに、伏線から事件の存在を推理できています。最終的なオチによる、なんとも苦笑いを誘う気の抜ける読後感もまた良し。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2012年 読了本
感想投稿日 : 2012年3月11日
読了日 : 2012年3月9日
本棚登録日 : 2012年3月9日

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