フ-コ-入門 (ちくま新書 71)

著者 :
  • 筑摩書房 (1996年6月1日発売)
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本棚登録 : 1215
感想 : 80

現在、私の存在、思考がどのような意味を持つのか、ミシャエル・フーコーの哲学をもとに診断することで、自分が考えているよりもはるかに自由であること、自明で真理だと信じられていることが、歴史の特定の時点に作りだされたものであり、この自明性は批判し、破壊することができるという。

フーコー入門ということで、
『狂気の歴史』『言葉と物』『監視と処罰ー監獄の誕生』などなど全く読んだことが無い人でも、フーコーの哲学の概要が分かる。

フーコーの個々の自由な主体の行為(真理を語ること)である真理のゲームに参加するという考えは、何かスリリングな気もするが「普遍的な真理」にこだわることはないのだと心が軽くなり、またすぐ目の前が霞む。 

しかし、現在を生きる私たちのまなざしが新しい物の秩序を開く、、その通りかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年2月13日
読了日 : 2022年1月19日
本棚登録日 : 2021年8月25日

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