幸徳秋水という人物について知りたくて本書を手に取った。しかし、その点ではこの本は全く期待外れである。そして同時に、自分自身の事件認識の甘さ、浅さを突きつけられる。
本書は、事件の経緯とその背景、各逮捕者の活動歴や思想などには、深く立ち入らない。その数倍もの分量を使って、いかに大逆事件が未決であるかを語る。
生存者の苦しみ、遺族の苦しみ、地域の苦しみ、今なお消えぬタブー視などなど、、
翻って、このアベスガに徹底的に破壊された日本という国に暮らす一人の人間として考える。この事件は100年以上前のものと片付けていい類のものなのだろうか
この事件の本質とは何なのだろうか
この事件が今なお、現代社会に残している棘は何なのだろうか
あらゆる意味で、大逆事件は未決であるのだ
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年10月8日
- 読了日 : 2021年10月8日
- 本棚登録日 : 2021年10月8日
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