アーロン収容所 改版 西欧ヒューマニズムの限界 (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社 (2018年1月25日発売)
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感想 : 1
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やはり強烈な一次体験の記録は、時代•思想など関係なくそれ自体の力がある

著者が何度も強調するように、これはある特殊環境下における著者の記録であり、そこに映し出される人間像はそれ自体それでしかなく、ひどく一面的である。
そこから無理に敷衍して、大きくイギリス人、インド人などを論じようという試みでは全くない。
現代的視点で見るとビルマ人などへの差別的な視点も読み取れるし、イギリス人への見方も関わっているのが軍人のみの時点でひどく一面的だ。

それでもなお、この本には強烈な力がある。
そこには間違いなく西洋ヒューマニズムの欺瞞がある

これもまた、その一面性のみでは否定しきることのできないある一つの真実なのである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年5月28日
読了日 : 2020年5月28日
本棚登録日 : 2020年5月28日

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