やはり強烈な一次体験の記録は、時代•思想など関係なくそれ自体の力がある
著者が何度も強調するように、これはある特殊環境下における著者の記録であり、そこに映し出される人間像はそれ自体それでしかなく、ひどく一面的である。
そこから無理に敷衍して、大きくイギリス人、インド人などを論じようという試みでは全くない。
現代的視点で見るとビルマ人などへの差別的な視点も読み取れるし、イギリス人への見方も関わっているのが軍人のみの時点でひどく一面的だ。
それでもなお、この本には強烈な力がある。
そこには間違いなく西洋ヒューマニズムの欺瞞がある
これもまた、その一面性のみでは否定しきることのできないある一つの真実なのである。
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- 感想投稿日 : 2020年5月28日
- 読了日 : 2020年5月28日
- 本棚登録日 : 2020年5月28日
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