本を読んでこんなに泣いたのは初めてというくらい泣いた。
妻が乳がんで亡くなるまで、お互いを詠んだ相聞歌をまとめたもの。2人合わせて千首ほどあるらしいがその抜粋。
「愛してる」とか「君が大事だ」とか言わずにこんなに愛を語れるのかと驚く。
特定の人物の短歌を体系的に読むことで、「歌がお互いに響き合う」というのがわかった気がする。
すれ違いを悲しんでいる歌などの間に、相手のなんでもない仕草を眩しく見つめている歌が挟まることで歌同士が引き立て合う、という感じかな。
最後に妻が死ぬということが分かっている状態で出会いから読んでいくの、答え合わせをするような感覚。ただ漫然と読むのとは全く違って、緊張感と悲しみがある。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年7月29日
- 読了日 : 2021年7月29日
- 本棚登録日 : 2021年7月29日
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