司馬遼太郎の作品の魅力について語られている。
精緻で立体的に時代の空気感、歴史上の人物を再現しているその文章は一緒に幕末の京都や明治維新の東京を歩いている気分になるほどだ。
また、歴史観は「司馬史観」と呼ばれるほどで、歴史の見方を養うのに、どれほど役立ったかわからない。旅の本は数あれど、歴史を旅できるのは司馬作品ぐらいなもの、と思うことすらある。
人間の描き方も秀逸で登場人物を100%好きになる。始めはどこかダメダメなんだけれど、いいやつが多い。そして、成長する中で事を成し遂げていく。
気をつけなけらばならないのは、あまりにリアルで史実と見紛うことだ。司馬氏の脚色や推測で描かれている部分ももちろんある。(そこも面白いところなのだが)だから、多角的に歴史を評価する自分なりの目が必要なのだけれど、それでも大好きで全作品を読みきってしまった。
司馬遼太郎には感謝してもしきれない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年12月23日
- 読了日 : 2021年12月23日
- 本棚登録日 : 2021年12月23日
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